圏論の勉強継続中
加藤先生の圏論入門(すうがくぶんか)の受講が終わったので、少し感想など書いておきます。
元々、梅崎先生のベーシック圏論(すうがくぶんか)のアーカイブを途中まで受講していたときに、加藤先生の圏論入門がはじまったので、ベーシック圏論を一時中断して、圏論入門を始めました。このため、ある程度圏論に対する基礎知識があり、圏論に関して全然しらない状態での受講ではなかったです。
いくつか本や講義で圏論を勉強してきましたが、加藤先生の圏論入門の講義では初めて内容の大半が理解できました。理解しやすい理由として、最小公倍数など具体例を通して、圏論の世界に入っていくので、抽象的な圏論の中ではイメージがしやすかったです。また、あまり複雑な式は多くなく、丁寧に説明していただいているので、落ち着いて考えれば理解できない部分はほとんどありませんでした。最後の米田の補題あたりはさすがに式なんとか追うのにいっぱいで、概念のほんの一部がわかったかなというくらいなので、まだまだ先は長そうな感じです。
ただ、圏論はじめての人が大半を理解できるかはわからないです。空集合や全単射など集合と写像に関しての基礎知識はあったほうがいいと思います。あと圏や関手や自然変換の抽象度の切替に関して、ようやく慣れてきて、自分で具体的な図を描いて理解できるようになってきたのですが、なかなか初回では厳しいのではないかと思います。
とはいえ、加藤先生の圏論入門は圏論を学ぶにおいて現時点では一番やさしいと思います。講義はそれなりのお値段ですが、今年中には先生が講義内容に関する本を出す予定とのことなので、それを読んでから考えてもいいかもしれません。ただ、圏論の関手などの説明において、Goodnotesのレーザポインタを使った動的な説明の方が、静的な本よりも圧倒的にわかりやすいと思います。
圏論に関する講義は少ないのですが、今年4月に開校したZEN大学では
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【数理構造の発見と活用】 西郷 甲矢人先生[2026年度開講]
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【圏論】 梅崎 直也先生 [2027年度開講]
などの講義があるとのことで、科目等履修生の制度ができたなら受けてみたいと思っています。
最近、圏論を理解するにはいろんな方向から勉強して、少しずつ理解していくしかないような気がしています。圏論が今のところ何かの役に立つかはわからないので、趣味として続けている状態です。加藤先生、西郷先生、梅崎先生などいろいろな先生から圏論を学べる状況になってきており、これからも継続して勉強して行こうと思います。