燃料電池vsエコキュート
2009年03月14日に更新
燃料電池(ここでは低温型に限る)とエコキュート。この二つはライバル関係にあります。このバックについているのが、ガス会社と電力会社であります。
現在売り出そうとしている燃料電池は主に都市ガスから水素を取り出して発電しています。このため、ガス会社はガスを多く売るチャンスであり、電力会社は顧客を奪われることとなります。一方、エコキュートはオール電化とセットとなることが多くあります。このため、電気会社は電気を多く売るチャンスであり、ガス会社は顧客を奪われることとなります。
両方の会社がそれぞれを環境に良い(CO2排出量の面で)といっていますが、とちらがいいでしょうか? そこで、下の図で天然ガスを100投入したときの、燃料電池と火力発電+エコキュートの効率の比較しました。
まず、発電効率では最新の火力発電の方が燃料電池を上回ります。これに対し、燃料電池の利点は発電の時に排出する熱が使えることにあります。しかし、エコキュートは電気エネルギーの数倍の熱エネルギーを外気からくみ上げることができます。
そこで、同じ熱エネルギー(47)に対して使える電気エネルギーを比べると、燃料電池では33であり、火力発電+エコキュートでは35となります。つまり、火力発電+エコキュートの方がより多くの電気エネルギーが使えます。このため、現時点で燃料電池は必ずしもベストの選択とはかぎらないと思います。
効率は全て高位発熱量基準 (HHV)
(1)東京ガス エネファーム
松下電器産業株式会社製・荏原バラード株式会社製
http://home.tokyo-gas.co.jp/enefarm/enefarm07_01.html
(2)東芝 H System コンバインドサイクル発電プラント
http://www3.toshiba.co.jp/power/thermal/techno/newtech/001/index_j.htm
(3) 送電による損失など 東北電力 環境行動レポート2005
http://www.tohoku-epco.co.jp/enviro/tea2005/03/03d.html
(4) パナソニック エコキュート
http://panasonic.jp/sumai/hp/2point/2_4.html
※ 2019年3月26日 ジオシティーズ閉鎖のため、
http://www.geocities.jp/heatpump_lab/fcvshp.html
を移転した記事になります